traveler's tale

旅をしています。知ったこと、感じたことを、徒然なるままに。

ひとり旅を10倍楽しくする方法 【海外ひとり旅で感じたコト】

新しい旅の仕方を教えてもらって、少しだけ旅の楽しみが増えた気がする。

その時の内容はこちら。

 

travelers-tale.hatenablog.com

 そうこうしているうちに、タオ島へ行く日になった。

バス乗り場に向かう。

今日、僕はひとつ決めていることがある。それは・・・

「外国人に英語で話しかけること」

 

・・・小学生か。

 

我ながら小さい夢だけど、この間の経験から英語の必要性を感じ、せっかくなのでこの旅中は積極的に外国人に話しかけて見よう。と思っている。

詳しくはこちら。

 

travelers-tale.hatenablog.com

 

 まずは今から行くタオ島行きのバスの中でチャレンジしてみようと決意する。

だがいかんせんなんて話しかければいいのか分からない。

こんな時はネット情報だ。と思い近くのカフェに入りスマホで英語の挨拶を調べる。

 

「こんにちは!どっから来たの?(Hello,Where are you from?)  」

 

・・・誘拐しようとしてる人みたいだ。

 

「お名前は?  (What your name?)  」 

 

・・・やっぱり誘拐しようとしてる。

 

「ここでなにしてるの? (What are you doing here?)  」

 

・・・もうダメだ。完全にそっちにしか聞こえない。

 

結局、ロクな言葉も調べることが出来ずにバスの発車時刻が迫ってきた。一度バスに乗ってしまったらWi-Fiも無いのでスマホは使えない。どうしよう。

とりあえず、日本語でも自然な感じになる言葉を考える。

 

「このバス寒くない?  (Don't you feel cold?)」

 

これだ。

さっきネットで調べている時に分かったのだが、タイの長距離バスはエアコンが効きすぎていて車内が激寒らしい。それなら一番自然な言葉はコレだろう。

急いでこの一文だけを暗記してバスに乗り込む。

ぎりぎりまでカフェでスマホをいじっていたせいでもうすでに車内は満席に近い。一番後ろの席に一つ空きを見つけて座る。隣は若いお姉さん。良かった話しかけやすそうだ。

 

そしてバスが走りだす。

 

寒っ・・・!

 

まだ走りだして5分も立っていないのに鳥肌が立つ程の寒さ。さすがうわさ通りのタイのバス。

これなら今話しかけても全然不自然じゃない。いける。今だ・・・!

隣りのお姉さんを見る。

 

・・・パーカー着てる!!!

 

寒がってんの俺だけじゃねーか・・・

どうしよう。せっかく覚えた唯一の武器が使えない。

そうこうしているうちに10分が経過。このままではお姉さん寝ちゃうよ。

えーいっ!勢いで言ったれー!

 

「ド、ド、ドンチューフィールコールド?」

 

声は上ずっていたし、自分でもびっくりするくらい発音が悪かったけど、

「Year,So cold」

 

・・・通じた。

 

すっげー嬉しかった。いける、いけるじゃん。

 

喜んでいるのも束の間、緊急事態が発生。

お姉さんが流暢な英語で話しかけてきた。当たり前だ。こっちから英語で話しかけてんだから、向こうは当然僕が英語を喋れると思ってんだろう。

まずい・・・。

その後は必死すぎて覚えてないけど、多分どっから来たのか。タイは何回来たことがあるのか。これからどこにに行くのか。みたいなことを聞かれた気がするし、こっちも単語をつないだだけのむちゃくちゃな英語で返した。

するとだんだん、お姉さんも僕が英語を話せない事に気づいたらしく「じゃあなんで話しかけるんだ」みたいな顔になってきた。

気まずい・・・

結局、その数回のやり取りだけで沈黙が訪れた。

もっと色んな事喋れるようになってから話しかければ良かったかな。まあ悔やんでも仕方ない。次までにもっと勉強しておこう。

 

いつの間にか寝てしまっていたらしく、誰かに肩をゆすられて目が覚めた。

半分寝ぼけながら横を向くとお姉さんが何か言ってる。「あなたはここで降りるのよ。」

車内を見回すと、乗客の1/3くらいがすでにバスを降りていた。

後でわかったのだがこのバスは全員がタオ島へ行くわけではなく、タオ島行きの客は途中で降りなければいけなかったらしい。(乗車時にそれっぽい説明を受けたけど早口の英語がわからず適当に聞き流していた)

そして親切にもお姉さんは僕にそれを教えてくれた。すごくゆっくり聞き取りやすい英語で。

僕は慌ててお礼を言いながらバスを降りる。すぐにバスは発車してしまった。

 

乗り換えたフェリーの中で思う。

あの時話しかけていたからお姉さんは僕がタオ島へ行く事を知っていたのだし、起こしてもらえなかったら寝過ごしていたかもしれない。

今回は僕が親切にしてもらえたけど、逆に英語を使って僕が誰かを助ける事もできるかもしれない。英語を使わなくても旅はできる。だけど少しでも話せるようになれば、もっと旅は快適に、楽しくなるのかも。

うん、やっぱり英語が話せるようになりたいな。色んな国の人とおしゃべりできたら最高だろうな。すこしずつでもいいから英語を覚えて、いろんな人と話してみよう。

 

せっかく旅に出たのだから。